2020.02.26

殺したことを打ち明けて、どうやったら捕まらないか、完全犯罪になる最善の策を、母親と一緒に考えている隣で、好きな体位を熱弁し合う3人組の女たちがいる昼休み、タルタルソースがやけに白く濁っていて、秒針は2秒ごとに進んでいて、我慢できずに体内から…

音楽

きみとぼくのありかた、とか、そんな感じで、そんなものじゃなくて、水の上っ面が、2個目とか、3個目で点滅してるところを、みると、よかった、ありのままで、変わらないままで、そこにいてくれて、ってなりました、奥とか中から溢れだしたから、風がやけに…

何曜日ですか

先っちょが熱くて、惰性で曲げた指を、僕が、僕にしか埋められない穴が、ありますように、離れていっても、それだけを、僕は、変わりたくないとか、思ったり、本当のこととか、本音とか、真実とか、嫌い、そんなの要らない、魅せられたい、創り出した君の形…

2019.9.29

それが毒なのか偽なのか、卵なのか黄身なのか分からないほどに意識を飛ばしていこう、ねえ、冷めた頃には固まっちゃって、疑うことすらばかばかしくなって、混ぜたほうが美味しくなるから、あれやこれや気にしたって、キャベツは豚肉にはならないし、紅生姜…

記録

僕は窓を、窓の中の、いや、窓の外側の景色を眺めながら、揺れる木の葉を妬みながら、よだれを垂らしていました、いたと思います、目の前の人に、話しかけられましたが、無視していました、僕、ずっと、無視していました、すると、目の前の人が、勝手にうご…

あ?

全てを否定した君の、 概念の中で消える僕は、 何より美しく、 なによりだらしない 返事はまた、 聞こえないふりをして、 絶対的な夜に生きて、 冷えた視線と、 交わらない僕たちと、 捨てられないごみは、 黙って落ちていく唾液は、 ひたすら重かった 乾い…

変わらない

●「言葉って、さ、ただの当てはめだから」 「うん、そうだね」 「信じるとか、本当とか、それを簡単に言葉にする人ほど、怖いなって、思っちゃう、」 「こわい?」 「うん、そういうのって、言葉にできるものじゃないから」 「私は、それをそういう風に言え…

せりふ 3

「くるしいとか、さみしいとかって、言葉にできるうちはまだ良くて、言葉にならなくなってきた頃からが本番で、ああ、これから始まるんだって少し思ったくらいから段々と崩れていくのが、先にもう見えたりします。だから、対処が出来るようになりました。ど…

さっき

充電の減りがはやくなった携帯。もうなにもすることがなくなった土曜日。やることがないのか、やりたいことがないのか、それに気付けていないだけなのかなんなのか、そういう細かいことはよく分からないけど、なにも考えたくないことだけは分かっていた。読…

え?

食べたい・寝たい・したい の欲と仲間の、死にたい、の方じゃない、死にたい、の気持ちは、割と残ったり出てきたり色々するけど、結局のところ、僕が一番死にたくなる瞬間って、トイレで血塗れのナプキンを付け替えるときであって、その時が、数秒が、僕の世…

固まり

控えめに上を向いた指先と、 熱に浮いた甘い言葉を吸って、 一直線に点滅が走って、 狭い入り口に、 目を瞑って、 縦に染まって、 輪郭が裂けて、 無いことばかり綴ってしまって、 不潔な静寂ばかり求めてしまって、 冷淡な匂いが、 膿んだ悪意を引きずり下…

娯楽

声の間に掠れたまばたきが、白く欠けて、 すでに錆びた道徳は、無限の広がりの中を、漂うだけ、焦ったいままの視線は、あっけなく揺れる、 「夏なんて、来なくていいのにな、」 好きだったあの子の香りが、底の底まで蘇る、潰れた果実は、腐ったふりをして、…

アイス食べたすぎて死ぬ

造られた側の僕が創り出す 圧倒的な森羅万象 アダムとイブは必要なかった 肉体に心を込めて、掟なんて必ず無視して、不確かばかりを欲しがるきみに、 小さくて大きい、 強くて弱い、白くて黒い、 切り取ることを諦めた僕は、ひたすらに流れ、先立つ本質を見…

「夜更かしの末」

行かないでって記憶が滲む僕右手だけが言うことを聞く世界で望むことを諦めた君 べつに、きみの香りに埋もれて寝たいとか思ってないし べつに、きみの肺を飾った煙を全部飲み込みたいとか思ってないしべつに、きみとだけの世界を凍らせてそのまま生かせたい…

救い

きみが好き、 寂しさの、本質を知っているきみが、好きです。寄り添う、とは、どういうことか、自分の頭で、こころで、考え、ぬいているきみが、すきです。 見えなくなってしまっても、見たくなくなってしまっても、きみは、いつも、いつでも、ぼくのなかに…

あめ

覚めてほしい夢は、ぼくに絡み付いたままで、乾いた空気は、何かを拒んだままで、それでも二人は笑ってた足音の匂いを嗅いでおやすみ消化しきれないものも、その存在として、否定しないこともどかしい距離も、寂しさと寄り添うことで、愛しくなってしまうこ…

せりふ 2

「舐めとってあげる。全部、全部、ぼくが、綺麗にするね。きみは丁寧に震えているけど、安心して。誰も、誰にも触れられないくらい、舐めとってあげるから。きみはしっかり急いでいるけど、時間に任せっきりだね。そのときにしかない唯一の煌めきは、緻密な…

六日前のメモ

『ごちそうさまでした。ん、これ、すんげえ美味しかった、また食べたい』 君がトントン、と二回指を指したそれは、私が記憶していた、母の料理だった。どうしても食べたくなり、私の体がそれを求めたので、久しぶりに料理をした。お酒のつまみにとてもよく合…

せりふ

「ねむたいか、ねむたくないかではなくって、あの、眠りたくないの一択なんです、それだけしかないんです、で、起きると眠りたくなるんです、意味はなくて、それだけなんで。頭の中では、毎日夜の8時に眼鏡を磨いてます。手を洗うとき絶対お湯なんて出さない…

あなたさま

自らの手で息の根を止めてやりたいと、 心底その欲望に埋もれて快感を覚えていく、 道具に頼っては芯の中の色に染まらず、 紅く見えるだけの虚像では掴めるはずもない、 自らの感覚さえも痺れさせてしまっては、 殴り殺すどころか引っ掻くことすら不可能、 …

名前

「こんどうです」 「みやしたです」 「あ、どうも、ささきです」 って。 どうして名字。 名字って、その家系とか組織のまとまりの部位、と僕は思っているけど。その代表です、みたいな感じで言うってことなのかな。名乗るときって、だいたい名字。なんで。ぼ…

金曜日

金曜日って面白い。いや、まず曜日って面白い。区切られてる。天文学を調べていくうちに、曜日の誕生にも辿り着いたことがある。そんなことはどうでよくて、金曜日のこと。まず、金曜日だけ職場の空気がまるで違う。確かに学生のときも、金曜日だからといっ…