救い
きみが好き、
寂しさの、本質を知っているきみが、好きです。寄り添う、とは、どういうことか、自分の頭で、こころで、考え、ぬいているきみが、すきです。
見えなくなってしまっても、見たくなくなってしまっても、きみは、いつも、いつでも、ぼくのなかに居て、あたたかい。
曝け出された肉体に、ぼくは、火をつけた。自ら火を、つけた。
今は、飛び散らかったきみを片付けるのに忙しい。確かに笑って、お別れを叫んだ。
ひとつとひとつが、愛しい、ということ、少しは分け合えたかな。
無垢な記憶を、やさしく撫でたら、もう一度、
言葉でごめんね
愁いを纏ったきみを、美しいと思ってしまう。
夜が来なくなった。
かたくなった奥に、思い切り爪を立てた。
見放されたきみは、それでも笑っていて、
つめたくなった先を、やわらかく噛んだ。
しっかり彷徨えるように、どこが最後か分からなくしたから、灯し方は、ぼくと、きみだけの秘密だよ
ね、好きだよ