あなたさま
自らの手で息の根を止めてやりたいと、
心底その欲望に埋もれて快感を覚えていく、
道具に頼っては芯の中の色に染まらず、
紅く見えるだけの虚像では掴めるはずもない、
自らの感覚さえも痺れさせてしまっては、
殴り殺すどころか引っ掻くことすら不可能、
脳が縮む瞬間に目を瞑ってはいけないと、
常識に捉われていることなど範囲内、
指先ひとつで白い世界へ逝ける方法、
硬まる貴方だけに教えてあげる、
生ぬるい吐息をそのまま閉じ込めたなら、
其処にあるもの全てを握りつぶすだけ、
どちらが終わったか分からないほどに静寂な、
尖る足先を眺めては幸せを噛み締める、
意識に服従していく脆い覚悟は今もなお、
確実に輝きを纏い その瞬間を射止める、