え?

 

 

 

 

食べたい・寝たい・したい

 

の欲と仲間の、死にたい、の方じゃない、死にたい、の気持ちは、割と残ったり出てきたり色々するけど、結局のところ、僕が一番死にたくなる瞬間って、トイレで血塗れのナプキンを付け替えるときであって、その時が、数秒が、僕の世界を見事に支配してしまうから凄い。生理痛の薬を飲んだところで、なにかが和らぐことなんてないし、むしろこの世にいくつもの女性が発生しているのに、皆んながトイレの中で同じような行動をしている事実に抗えない、無力な、女性な、僕が、とても醜い。子供を産みたいとか、つくりたいとか、育てたいとか、欲しい、とかの、とかの概念が全く無いので、死ぬまで無いので、これは、これだけは断言出来るので、もうどうしようもない。女の身体で出てきてしまった以上、僕はそれを生かしたい気もするけど、けど、僕の血が、どうしてトイレに流れていかなければならないのか、さっぱり分からない。望んでるとか、望んでないとかは、綺麗に無視された状態で、時は進むのか、はあ、ため息が好き、ため息をついている人を見聞きすると、安心するから、すき、この人も頑張ってるから、僕も頑張ろうと思えるきっかけ、ため息。自分の内側に溜めた、有害な空気を、無意識に吐き出している姿、ありがとう。ため息を聞いて、むしろ気が楽になる。僕を離してくれない血が、トイレの水を赤く染めて、レバーをひねれば簡単にお別れ出来る仕組みで、それ以上でも以下でもなく、意識が痒くなってきて、僕が女性として生きることで、何も変わりゃしないのだ。パンツをずらして、ナプキンから血がはみ出していて、要らないところが赤く染まっていて、僕は今日もため息をついて、無情に水を流す。